あなたが、もし伊達家のことについて、知りたくなったとします。
よい方法があります。図書館に行って『伊達治家記録』(宝文堂、1972年~1982年 全24巻)を探してみてください。
『伊達治家記録』は、伊達家の正史として藩の総力をあげて取り組まれた修史編纂一大事業の集大成です。
政宗が何月何日、何をしていたか、そんなことまで判ります。
家臣とお茶してたり、鷹狩りしてたり、川遊びしているかも知れません。
政宗の生活が覗き見えちゃいます。
ただ、伊達治家記録にも注意点はあります。
伊達治家記録でも政宗時代の内容は、家臣の日記、手紙、口伝などをもとに元禄期に編集されたもので、リアルタイムではありません。
記録メディアがほとんど紙しかない時代。私たちでも、今から約百年前になにがあったかなんて、すぐにはわからないですよね。
百年あれば、地名の変化・単位の変化・記憶のすり替え、さまざまな変化が起こり得ます。
加えて政宗時代の内容は、何の記録をもとにされたかも明記されていません。
専門的な研究の根拠にするには、あまり向いていません。
でも、知りたい日時の出来事の索引として利用するには、とても便利ですよ。